鶏とチキン

先日、ある外資系の企業と打ち合わせをする機会があった。当社にとってとても有意義で、価値のあるサービスを提供している会社だ。

「これは契約しない理由がないな」と思いながら話を聞いていたのだが、その打ち合わせに一緒に出席していた他の部署の人たちは、揃いも揃って、「全然活用イメージがわかない。契約はないかな」などと言っていた。

あ、そうなんだ、と思った。

個人的にはすごく革新的なサービスで、とりあえず契約して、いろいろ試してみるのが良いんじゃないか、フルで活用できないにしても契約する価値は十分にあるだろう、と思っていたのだが、実際にそのサービスをメインで使うことになる部署の人たちは、ストレートに使い方が見えてこないことに対して、やや難色を示しているようだった。


とても気をつけないといけないことではあるが、人間は何でも批判的に物事を見てしまう。

そのサービスにしたって、少しのアラや少しのケチを見つけて、こんなのだめだ、と決めつけてしまいがちなのだ。

ただ、物事を何でも否定的に捉えるような人に限って、部長とか本部長とか、少し偉い人たちから「このサービスは良いね、契約しなさい」と言われたら、反論することなく素直に契約してしまうのだと思う。

自分も早く偉くなって、何でも自分の一存で決められるようになりたい。


その企業との打ち合わせで、先方の話しぶりで一点だけ気になったことがある。

「結局は鶏と卵のような関係なのですが、、、」みたいなことを話そうとして、「鶏とチキンのような関係なのですが」と話していたのだ。

おそらく、外資系の会社で、普段から英語を使った業務が多いため、混乱したんだろう。でも鶏とチキンじゃあどっちも一緒やんけ、少し笑いそうになった。


もしかしてサービスに反対していた人たちも、鶏とチキンが引っかかって、それが理由で反対していたのかもしれない。

言葉遣いには十分に注意を払いたいものだ。

コメントを投稿

0 コメント