マイケル・ポーターの競争戦略〔エッセンシャル版〕、読了

マイケル・ポーターの競争戦略〔エッセンシャル版〕、読み終えました。

マイケル・ポーターの弟子であるジョアン・マグレッタさんが、マイケル・ポーターの競争戦略についてかなり噛み砕いて分かりやすく説いてくれている本。マイケル・ポーターの著書や論文を読むのはハードルが高すぎるので、さっとそのエッセンスだけ知りたい、という僕みたいなビジネスマンにはピッタリの本だ。実際かなり読みやすかったし、競争戦略について理解を深めることができた。

ポーターの競争戦略論にはもともと少し興味があった。例えばファイブフォース分析とかバリューチェーンとか、よく聞くけれど実際には大して意味や意義が分かっていなかった。ファイブフォース分析は就活時代インターンシップ等で触ったことがあったし、ビジネス戦略の勉強会では初めの方に必ず登場する、フレームワークの基本の"キ"の字というやつだろう。バリューチェーンは業務でもよく使う単語だし、今年度に受験した応用情報技術者試験にも登場していた。

そういったポーターが提唱してきた概念は別としても、競争戦略の原則や考え方のようなものは、楠木建『ストーリーとしての競争戦略』に書かれてあったことと、ほぼ(、いや全く)一緒であった。少し忘れてきていた部分もあったため改めて思い出す良い機会となったが、基本的には

  • 優れた競争戦略はよりその企業の競争優位性を高める
  • 競合はその競争戦略を真似することはできない。真似しようとするとかえって(真似される側の)競争優位性を高めてしまう結果となる
  • 競争戦略は『業界において勝者は唯一1社だけが生き残る』というものではない。複数の企業が複数の競争優位性を持って、それぞれ勝者となりうる

といったものだった。

この辺り、また改めて書評という形でまとめてみたいと思う。



---

リーディングリスト(2021年)_20210831

読み終わった本

  • テッド・チャン『息吹』
  • 楠木建『ストーリーとしての競争戦略』
  • ジョアン・マグレッタ『マイケル・ポーターの競争戦略〔エッセンシャル版〕』
  • デイビッド・ローワン『DISRUPTORS 反逆の戦略者』
  • 加藤雅則『両利きの組織をつくる』
  • 山口雄大『この1冊ですべてわかる 需要予測の基本』
  • 石川和幸『この1冊ですべてわかる 在庫マネジメントの基本』
  • 梅谷俊治『しっかり学ぶ数理最適化 モデルからアルゴリズムまで』
  • Judea Pearl『入門 統計的因果推論』
  • 岩崎学『統計的因果推論 (統計解析スタンダード)』
  • 安井翔太『効果検証入門』
  • 榎本幹郎『音楽が未来を連れてくる』
  • 『徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト問題集』
  • 『応用情報技術者合格教本』

読んでいる本・読もうとしている本
  • マーク・ジェフリー『データ・ドリブン・マーケティング』
  • ダン・アリエリー『予想どおりに不合理』
  • カール・B・フレイ『テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス』

コメントを投稿

0 コメント