R1ぐらんぷりの粗品みたいだな、と思った。
朝から出かける予定がなかったので、1日パジャマで過ごした。これが夏だったら寝汗で着替えないと気持ち悪かったろうし、冬だったらパジャマだけじゃ寒かっただろう。気候が穏やかで丁度よい季節となってきた。換気というわけでもなかったが、窓を開けて外の空気を部屋に入れて、暑すぎず寒すぎない心地よい風が入ってきたときは嬉しかった。
今年は花見らしい花見ができなかった。去年も立派な花見はしていないのだが、それでも目黒川沿いの散歩はできていた。
今年は夜妻とスーパーに買い物に行きがてら、少し遠回りして、散りゆく夜桜を見たくらいだ。つまらないこと(家事の分担とか赤ちゃんに必要な物の買い物のこととか、そういう建設的でないこと)で喧嘩したあと、仲直りのために一緒に夜風を浴びに出かけたついでに見た桜だったので、なんともセンチな気分で、そう美しいなあと感じることはなかった。
桜はあっという間に散っていく。なんと儚いのだろう。桜もどういうつもりで咲いてるんだろうか。「ちょっとしか咲きませんぜ、そのほうがありがたいっしょ」とか思ってるんじゃなかろうか。
バイトで一緒だったSくんは、当時は建築学部に通っており今は建築士になっているのだが、Sくんと2人でバイト先の女将さんの誕生日プレゼントを買いに行ったことがあった。ちょっとおしゃれな感じの店に日傘としても使える雨傘が売られており、これ良いねーなどと話していたのだが、彼はその傘の柄の部分をみて「見てください!これ桜の木ですよ!」と興奮していた。僕は花を見たってそれが梅か桜か桃かなんて分からないのに、彼は木の断面をみてそれが何の木か分かるんだ、と大層感動した。
「すごいね、ほんとマテリアルへの造詣が深いね」とコメントしたところ、彼から、「あ、ありがとうございます、、、ごめんなさい、マテリアルってなんですか?」と逆に問われてしまった。素材とか材料のことを“マテリアル”と呼ぶのは工学的な癖なのかもしれず、建築学的にはマテリアルなんて呼ばないんだろう、大変失敬した。ただその後に「あと、造詣が深いってどういう意味ですか」と追加で質問されたので、結局褒めたのに何も伝わっていなかったんじゃん、と少し面白かった。
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