当社で働いてくれていたインド人の社員が、退職され、インドに帰国され転職するという。
退職を聞いたのは年明け最初のグループミーティングだった。年末には税金関係や社会保険関係の書類の提出を手伝っていたので、この年末年始のお休み中に転職を決意されたのだろう。
彼は日本語が話せず、また我々は英語が話せる人がほとんどおらず、在職中はずっとコミュニケーションの壁が立ちはだかっていたに違いない。慣れない地で友人も少なく、コロナで外出にもいけない日々が続いており、機会さえあればすぐインドに戻りたかったのだろう。
それに加えて、彼にやってもらっていた仕事の内容も問題だろう。PythonによるAIモデルの開発を行ってもらっていたが、「(他のモデルもあるけど)Pythonのモデルだとどれくらいの精度になりそうか、試しにやってみてもらおう」とか「スクラッチでぱっとWebアプリケーションのモックアップでも作ってもらおうか」みたいな、彼の興味や専門性は無視して、とりあえず彼が暇にならないように適当に仕事を与えていた感は否めない。
彼自身、働いている上で誰からも技術的なこと(AIに関すること)についてフィードバックをもらえなかったことについて、不満を抱いていたと言っていた。
彼を活かしてあげるだけの環境を用意することができなかった我々は、猛省しなければならない。
DX人材の育成やキャリア採用を推進しようとしている当社で、彼のように素直でフレンドリーな人材1人満足させられないようでは、“DX人材”に来てもらいたい、活躍してもらいたいなんてちゃんちゃらおかしい話ではないか。
明日が彼の最終勤務日だという。
複数名で盛大にランチやディナー等、farewell partyを開くことは叶わなかったが、せめて最後に彼を誘ってラーメンでも食べにいくことにしたい。
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