NDA契約

いま、僕のチームである企業とNDAを結ぼうとしている。昨年度までその企業にPoCを依頼していて、今年度はPoCを一段落させ、システム化に向けて最終確認を行っていくフェーズとなっているのだが、秘密保持契約が昨年度末で切れていたことが発覚した。もう今年度に入って打合せはスタートしているので、4月1日に遡ってNDAを結び直そうとしているところだ。

ここまではよくある話だとは思うが、問題は、僕の後輩がNDAを結ぼうとしていることだ。

その後輩は決して不真面目ではないし頭が悪くて仕事ができないという感じではないけれど、少しポンコツな感じなのだ。


例えば、その後輩は上司に上申内容を説明する際に、「〇〇社との準委任契約のNDAが切れたので新たにNDA契約を結びたく〜」とか、そういう言葉遣いをする。


まず、「NDA契約」っていうのは冗長な表現だ。NDA(Non-Disclosure Agreement)は日本語にすると“秘密保持契約”になるので、NDA契約だと秘密保持契約契約になってしまう。

そして、「準委任契約のNDA」という表現は文脈を把握していないと誰も理解できないだろう。PoCを進める上で個別にNDAを結ばず、準委任契約のなかに秘密保持の条項を含め、PoCに該当する部分はNDAとは別に秘密保持のお願いをしていた、というわけだ。その文脈を理解した上で読んでも、改めてよく分からなくて、言うのだとすると「準委任契約の秘密保持の条項」としなければならないだろう。


僕がその後輩にNDAとは何ぞやとか上申手続きの方法とかを教え、その後輩が上司に内容を説明し、NDAを結ぶわけなのだが、今の感じだと、相手の会社にも「なんだか慣れていない人だなあ」と思われちゃうだろう。少なくとも上司は彼の説明に全然納得できておらず、「もっとクリアに説明できるように」と上申を差し戻していた。

結構詰められていた感じがあったので少し可愛そうだったが、彼も勉強だと思って、もうしばらくNDAの締結にむけて努力してほしいと思う。


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