昔、子供に名前をつけるとしたら「月」が良いんじゃないかと考えていたことがあった。「つき」くんか「つき」ちゃんだ。月は夜あんなに明るく輝くのに、自分の力では光っていない。人の力を借りながらときには謙虚に、ときには精一杯自身の人生を謳歌してほしい。そんな思いを込めている。ただ「月」だとどうしてもデスノート感が出てしまうので、実際に自分の子供につけるにはためらわれてしまう。
そんなかんなで、そろそろ子供の名前も考えないとね、と妻と話していて、なんとなく夫婦二人の名付けに対する思いやルールが見えてきた。
- キラキラネームではないこと(突飛な読み方の漢字を使わないこと、当て字を使わないこと)
- どちらの知り合いにもいない名前であること
- 漢語っぽくなく、和語っぽいこと
- 意味をもたせすぎないこと、子供の人生を束縛しすぎないこと
俳句や短歌などにちなんだ名前はどうかということで、妻が俳句・短歌を調べてくれていたのだが、夫婦ともども学が浅く、結局なんだかよく分からないまま終わった。中途半端な知識で名前をつけてしまって、後から別の解釈も知って後悔、みたいなことも避けたい。もう少し調べてみなくては。
「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」は松尾芭蕉の一句だそうだ。名月の美しさに見とれ、池に映った月と見比べながら、その池の周りをぐるぐると周って、いつの間にか一晩経っておりましたとさ、という句だ。光景がはっきりと目に浮かぶ名句のように、素敵な名前をつけてあげたいと思ふ。
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