社会人インターンシップに参加した

先日、社会人インターンシップに参加した。

今の会社の中で、自分に課されている業務をこなしているだけでは、自分の目指す“デジタル人材”になれないのではないか、そもそもデジタル人材に必要なスキルはどんなもので、他社ではどんなデジタル人材が活躍しているのか。そういったことを確認したく、近年データサイエンティストの採用に力を入れているという某エンタメ会社の社会人インターンシップに参加した。


内容は4人1チームでその会社のデータを使った新事業例をブレストするというディスカッションだった。

他の3人と喧々諤々と楽しく議論することができたし、単純にその会社の事業に強く惹かれ、総じて満足度は非常に高かった。

議論に引っかかりを感じたところや、なるほどなあと思ったところを以下にメモしておく。


  • 「層が厚いところから攻めましょう」とか「伸びしろがありそうなところにアプローチしましょう」とかから話のきっかけが始まり、「じゃあ××な人たちが層が厚い or 伸びしろがありそうだから、その人達に効果的な施策を考えましょうか!」みたいな議論の流れが多かった。かなり決め打ちな議論だが、ちょっとまってほしい。層が厚いとか伸びしろがあるとか、まさにLTVの話なので、××な人たちをいきなり前提にするのではなく、どういう人たちに対して「層が厚い」と言っていて、どういう人たちに対して「伸びしろがある」と言っているのか、きちんと定義するべきだと思った。そもそもLTVが高い人たちの属性を明らかにするだけでもかなりの成果なのだということを忘れてはいけない。
  • ECの顧客属性からは、その顧客がカゴにどんな商品をどれくらい寝かせてから買っているのか、というのも非常に有益なデータになりうるんだそうだ。衝動買いするパターンのお客様なのか、じっくり検討してから買うお客様なのか、確かにクーポンを配るタイミングとかセールを通知するタイミングとかは変わってきそうだ。またカゴにたくさんの商品を入れているか少ししか入れていないかで、一回の買い物にどれくらいまでのお金を使って良いと考えているかも特定できるんだそうだ。
  • 同様に、「当たり付きのクジをどれくらい買い続けるか」という購買履歴データから、その顧客が本当にほしいと思っている商品はどんな商品だったのか、特定できる。これに対し、「1回目で当たりが出ちゃう人もいるんだし、特定なんてできないじゃないか」と茶々を入れるメンバーがいた。少し指摘の観点がずれているなと思った。100人中100人、100%正確な顧客像を特定する必要なんてない。1回目で当たりが出ちゃう人なんて外れ値だろうから、それ以外の、例えば90人にどハマリするレコメンドができるだけで大きな成果だ。それを「100%正確ではないから〜」なんて言ってその取組みを止めてしまうようでは、ダメだ。
  • 施策の成功・失敗を判定するKPIの設定に「利益」を用いてはダメだ。利益なんて当たり前すぎる話で、デジタルマーケティングのKPIにしてはならない。コンバージョン率とかクリック率とか、そういうものをKPIにしよう。

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