ラーメン屋でのオーダー指南

今日は久々の出社だったので、麺屋武蔵に行った。11:58くらいに職場を出たので、お店に着いたときには2人くらい先に並んでいるだけだったが、自分が着席したくらいから急に混み始めた。タイミングよく座れてラッキーと思ったのも束の間、“待ち”の人たちが沢山いるので「急いで食べなければ」とプレッシャーを感じてしまい、あまりじっくり味わえなかった。


武蔵の麺のサイズは独特な呼称で定義されている。並・中・大・2倍・2.5倍・3倍の6通りから選べるのだ。これらは全て同じ値段で、食券を店員さんに手渡しするときにどのサイズにするか、伝えなければならない。ちょっと待って、並と中ってどっちが多いの?、標準的なサイズは並のほう?中のほう?、2倍って何に対して2倍?、など、これらは何も分からないのだ。とりあえず「並」を頼んでみたが、食べてみるとちょうど良いかやや少なめくらいの分量だった。次に行くとしたら「中」を頼もう。いやしかし「中」から一気に麺の量が増える可能性もある。減る可能性だって消えていない。悩ましい限りだ。

麺の量はどうされますか?に対して「800で」とか「硬めで」とか答えている人がいた。「800で」は800gの麺を茹でてくださいってことなのだろうか。いきなりステーキみたいなシステムがあるんだなあ。「硬めで」は麺の茹で時間を短くしてくださいってことだろう。


麺の硬さを選べるスタイルのラーメン屋に行くと、やたらみんな「硬めで」と頼んでいる。おいおいマジかよと思ってしまう。その店の店主が考える最も美味しい茹で時間で茹でた場合が「普通」なのであって、それより硬めだとベストではなくなってしまうではないか。以前、バイトの後輩と一緒にラーメン屋に行ったとき、そいつが「硬めで」と頼んでいたので先の話をしたら「じゃあ先輩はラーメンが出てきたタイミングが一番おいしい状態だったらどうするんですか」と啖呵を切ってきた。いや、それでええやんけ。彼が言うには、ラーメンはだんだん延びてしまうんだからその分を考慮して硬めでお願いしておくらしい。でもラーメンを食べるのにかかる時間って5分10分だと思うし、よっぽどの大盛りでない限りそもそもそんなに延びないと思う。それに、最後に美味しい状態がやってくるより、一口目が美味しいほうが幸せに食べ切れると思う。

あまりにみんな「硬めで」と頼むせいだろうか、麺の硬さを「普通で」とオーダーしたのに、めちゃめちゃ硬くて不味かったラーメン屋も知っている。そのときはびっくりした。この硬さがベストだと思ってるならあらかじめそう注意しておいてくれないと。その店に対しては、単純にラーメンが不味かったイメージしか残っていなくて「味はうまいけど麺が硬いな、次は柔らかめで頼もう」などど決して思わなかった。麺の硬さがイメージと違うことによって顧客離れが起きるということを、ラーメン屋はもっと知るべきだ。ラーメンの硬さにはデファクトスタンダードがある。「カップヌードルを3分間ちょうど茹でたときの硬さ」である。全国のラーメン屋は、こと硬さに関しては、このデファクトスタンダードに従ってほしい。


昔妻が一人暮らししていたアパートの近くに中華料理屋さんがあって、そこは餃子もチャーハンも美味しいしラーメンも美味しかったので、たまに通っていた。そのお店でラーメンの「大盛り」を頼んでみたことがあったのだが、その大盛りラーメンはすこぶる不味かった。スープがぬるかったのだ。スープがぬるいラーメンなんて食えたもんじゃない。麺を残してやろうかと思ったくらいだ。普段誰も大盛りを頼まないのだろうか。たまに頼まれて大盛りの量の麺を茹でるのに手間取って、スープに火をかける順番を間違えたのか、そもそも忘れてしまっていたのかもしれない。何にせよ、次からその店では(並盛であっても)ラーメンを頼んでいない。


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